塩分を減らす方法|ごまの風味とコクは減塩の強い味方
近年の健康志向の高まりにより、減塩に取り組む人が増えている一方で、日本人の食塩摂取量は依然として高い水準にあります。私たちは、どの程度塩分を控えるべきなのでしょうか。
この記事では食塩摂取量の現状について解説し、無理なく塩分を減らす方法を紹介します。
日本人の食塩摂取量の現状
厚生労働省の「令和5年国民健康・栄養調査」における日本人の平均食塩摂取量によると、食塩摂取量の平均値は9.8gであり、男性10.7g、女性9.1gです。
これは、厚生労働省が推奨する男性7.5g未満、女性6.5g未満を大きく上回っています。さらに高血圧学会では1日6g未満を推奨しており、多くの人が塩分を摂りすぎていると言えます。
また、日本人の食塩摂取量はこの10年間でほとんど変わっていないことから、塩分を減らすことの難しさが浮き彫りになっています。
※出典 厚生労働省: 健康日本21(第三次)について(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001122156.pdf)
食塩摂取量の平均値の年次推移 (20歳以上)
グラフ出典:厚生労働省
日本人の食塩摂取量の推移(https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/000760248.pdf)
令和5年国民健康・栄養調査結果の概要(https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf)より作図
塩分摂取量と高血圧
食塩のとり過ぎが高血圧につながることは、多くの人が認識しているにもかかわらず、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という現状があります。
日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人いると推定されており、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。もはや国民病といっても過言ではないでしょう。高血圧を放置していると、心疾患や脳卒中を起こす可能性が高まります。しかし、自覚症状がほとんどないゆえに、積極的に治療を行わない人も多いのが現状です。
引用元:オムロン 血圧データベース
(https://www.healthcare.omron.co.jp/zeroevents/bloodpressurelab_basic/contents1/314.html)
日本人の食塩摂取源はどんな食品?
国民健康・栄養調査のデータを基に、日本人が日常的に摂取している食品のうち、食塩の主要な摂取源を分析した結果が「食塩摂取源となる食品のランキング」として示されています。※
食品名と1日当たりの食塩摂取量を上位から見ると、1位=カップめん(5.5g)、2位=インスタントラーメン(5.4g)、3位=梅干し(1.8g)、4位=高菜の漬物(1.2g)、5位=きゅうりの漬物(1.2g)となっています。
1位のカップめんと、2位のインスタントラーメンは圧倒的に食塩摂取量が高く、これだけで1日当たりの目標摂取量(男性8g未満、女性7g未満)の約7割に達してしまいます。
※国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所が平成24年国民健康・栄養調査のデータを基に解析
加齢と食塩摂取が血圧に与える影響
食塩摂取量の違いが、加齢に伴い血圧に及ぼす影響について、実際のデータを基に試算した結果があります。
例えば、35歳の男性が1日あたり14gの食塩を摂取し続けた場合、30年後には高血圧のレベルに達する可能性があります。
一方、1日あたり7gに抑えた場合、30年後でもそのレベルには達しません。さらに、1日7gの食塩摂取を維持した場合の65歳時点の血圧は、14g摂取を続けた場合の約50歳時点の血圧に相当するとされています。
減塩は「1日に何g減らすか」を考えるだけでなく、長年の積み重ねによる影響を意識することが重要です。
※出典:消費者省「減塩社会への道」食塩摂取量の違いがその後の血圧上昇に与える影響についての試算(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/food_labeling_cms206_20191126_09.pdf)グラフを加工して作成
減塩の重要性
これらのデータから、日本人の食塩摂取量が依然として高水準であり、健康への影響が懸念されることがわかります。
高血圧は、気づかないうちに進行していることが多いため、減塩を意識することが非常に重要です。塩分摂取を減らすことで、将来の健康リスクを大きく減らすことができるので、今日からできることから始めていきましょう。
塩分を減らす方法とは
日常的によく食べる食品から食塩摂取量を減らすことが効果的です。
1.めん類のスープを残す
カップめんやインスタントラーメンには、めん・かやくとスープそれぞれの食塩相当量を表示している商品がありますので確認しましょう。スープの食塩相当が4gであれば、半分残せば食塩摂取量を約2gも減らすことができます。
2.減塩された食品を選ぶ
「50%減塩」と表示されている食品を選べば、食塩摂取量を半減できます。 例えば、梅干1個(10g)の食塩相当量は2.2gですが、50%減塩した商品なら食塩摂取量を約1g減らすことができます。
3.パンをご飯に変える
パンには、意外に多くの食塩が含まれています。パンは食塩摂取源の食品ランキング12位、1日当たりの食塩摂取量は0.9gです。また食パンは、バターやマーガリンを塗ることが多いので、さらに食塩摂取量が増加してしまいます。
例えば、食パンを同じエネルギー量の白飯にすると、食塩摂取量を約1g近く減らすことができます。
【注意点】
食パンにバターを塗るのと同じように、ご飯のお供にも注意が必要です。
梅干しや漬物など、ご飯のお供となる食品には塩分が多く含まれています。パンをご飯に変えても、これらの食品をご飯のお供にすると、パンよりも減塩効果があるとは言えません。
4.調味料からの食塩摂取量を減らす
令和元年国民健康・栄養調査では、食塩の67%は調味料から摂取されていると言われます。
令和元年国民健康・栄養調査における食塩の1日の摂取量は平均すると9.7gでした。食品群別摂取量を見ると、6.5g(67.0%)は調味料から摂取されており、内訳は、しょうゆ1.6g、みそ1.2g、塩1.2g、その他の調味料2.3gです。”
引用元:健康長寿ネットナトリウムの働きと1日の摂取量(https://www.tyojyu.or.jp/net/kenkou-tyoju/eiyouso/mineral-na.html)
大さじ1杯当たりの食塩量で比較してみると、しょうゆは大さじ1杯で約3g、小さじ1杯で約1g。みそは大さじ1杯で約2gです。料理をおいしくする調味料には、食塩量が多く含まれています。
主な調味料の大さじ1杯、小さじ1杯当たりの食塩量
大さじ1杯 | 小さじ1杯 | |
うす口しょうゆ | 2.9g | 1.0g |
濃口しょうゆ | 2.6g | 0.9g |
米みそ | 2.2g | 0.7g |
麦みそ | 1.9g | 0.6g |
ウスターソース | 1.5g | 0.5g |
マヨネーズ | 0.3g | 0.1g |
顆粒だし | 3.9g | 1.3g |
めんつゆ(ストレート) | 0.5g | 0.2g |
食塩量は大さじ1杯(15ml)、小さじ1杯(5ml)当たりの概量(g)
そこで、減塩食品が役立ちます。 例えば、大さじ1杯のしょうゆを、「40%減塩しょうゆ」に置き換えると、食塩摂取量を約1g 減らすことができます。
食塩摂取量を減らす工夫
醤油スプレーを使って量を調整したり、しょうゆの半量をレモン汁やお酢に置き換えるなどの工夫をすることで、食塩摂取量を半減できます。
塩分を減らしたい人におすすめ!ごまの風味とコクを活用しよう
塩分を減らすための方法として、味付けの代わりになる食品を活用することも一つの手段です。その中でも、特におすすめしたいのがごまです。
例えば、ごまをご飯に振りかけるだけで、ごまの風味とコクが、塩分ゼロでも満足感を与えます。
参照:ごま+ごはんの最強ペア!お米を美味しく食べよう
また料理の味付けにおいても、ごまをたっぷり使うことで塩分の多い調味料を減らすことができます。
ごまには様々な種類があり、塩分を減らすだけでなく、それぞれの味の違いを楽しめます。次に減塩に役立つ、おすすめのごまを紹介します。
塩分ゼロでも美味しい!おすすめの「ごま」
クラッシュアーモンドすりごま
すりごまにクラッシュアーモンドを30%配合したすりごまです。ごまの香ばしさとアーモンドの食感が素材の味を引き立て、塩分ゼロでも美味しさを倍増させます。
うまかあじすりごま白 うまかあじすりごま黒
強火で煎り上げたごまを粗めにすりつぶしたタイプ。細やかにすりつぶしたごまは甘味があって食べやすく、塩分を使わなくても十分美味しさを楽しめます。
胡麻香彩ゆず香るごま
ゆずの香りを生かした粒入りすりごま。塩分ゼロながら「ごま」と「ゆず」の風味が引き立ち、料理を美味しく仕上げます。
少し塩分が欲しいときにおすすめ!
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二重釜焙煎の黒ごまと、旨味のある沖縄産シママースをブレンド。減塩にこだわり、美味しさそのままで塩分を30%カットしたごま塩です。(当社ごましお比)
利久胡麻わさびごま
1食2gあたり0.1gの食塩量です。ごまの香ばしさと本わさび粉末の爽やかな辛みで、塩分を抑えながらも満足感を得られます。
塩分を減らす方法|ごまの風味とコクは減塩の強い味方:まとめ
高血圧が進行すると、食生活の改善のみでは効果が得られにくいため、日々の食事での減塩を意識し、予防に努めることが重要です。減塩を継続するためには、味の満足感が伴うことが大切であり、その点でごまは理想的な食品と言えるでしょう。
ごまは、塩分を控えながらも料理の美味しさを引き立てる力を持つだけでなく、血圧降下作用があるゴマリグナンなどの成分を含んでいます。セサミン/エピセサミン含有カプセルを使用したヒト試験や、黒ゴマを使用したヒト試験において、血圧降下作用があったと報告されています。
さらにごまの加工品として、血圧を下げる働きがあるGABAを含む機能性表示食品も登場しています。
ごまの風味とコクは、少ない塩分でも料理を美味しく仕上げる強い味方です。ぜひ、毎日の食卓にごまを活用して、健康な食生活を実現してください。
出典
消費者省:「減塩社会への道」(https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/health_promotion/pdf/food_labeling_cms206_20191126_09.pdf)を加工して作成
伊藤明子.医師がすすめる抗酸化ごま生活.アスコム,2002,68p
並木満夫 他編.ゴマの機能と科学.朝倉書店,2015,116p
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